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和歌山県にある「きのくに子どもの村学園」が舞台の映画「夢みる小学校」を先日見てきた。
見終わってからずーっとモヤモヤしていた。
「夢みる小学校」、
タイトル通り子どもにとってまさに夢のような場所。
勉強しない、
テストもない、
成績もつかない、
先生もいない(大人はいる)、
やりたいことができる、
そんな学校。
子どもにとって理想の学校のような場所、
なのに映画を見終わってからずっとモヤモヤしていた。
そしてその原因がわかったような気がする。
子どもにとって夢の学校が自分の娘には合わないだろうと落胆した
まずこの映画に出てくる「きのくに子どもの村学園」は素晴らしい学校で、
すべての子どもにとっての楽園、理想の学校という前提で見てしまったこと。
これが間違いだった。
うちの娘は小学2年生で不登校になった。
普通の学校は合わないのかも、
そう思ってこの映画を見ることにした。
その結果
「この学校でもうちの子には合わなさそうだな」と落ち込んでしまった。
この学校に通う子どもの印象として
- 元気・明るい
- 自己主張ができる
- やりたいことがある
- 野性的
- 活発
こんな感じ。
うちの娘は学校では他の子より大人しく、あまり自分の気持ちを言えないように感じていた。
あと虫を異様に嫌い自然の中で遊んだりすることを怖がった。
そんな娘にはこういう自然の中で自由に遊びましょう、
みたいな場所は合わないような気がする。
(そしてフリースクールもこういう場所が多い)
映画に出てくる学校はすべての子どもにとって理想の学校、
そう思って見たので、
ここが合わないうちの娘には行き場所がないのか・・・と落ち込んでしまった。
学校が入学する子どもと親を選んでいる
「うちの子には合わない学校だな」と落ち込みながら映画を見ていた。
映画の中で小学生男子二人が、ノコギリや電動ドリルを使って何かを作っているシーンが出てきた。
近くに大人はいない。
正直私は「危ない!!ケガするよ!」ってひやひやしながら見ていた。
すると映画の中でその学校で働く大人が
「なんでも危ないと言ってやらせないのはだめ、子どもは意外と鈍臭くない」
と言った。
これを見たときに
- もし娘の小学校のクラスで同じことをやらせたらどうなるか
- クラスの暴れん坊男子がノコギリを振り回すのでは
- 危ないことをしてケガする子が出るのでは
- 保護者からクレームがくるのでは
そう思った。
映画の学校ではノコギリなどを使わせる前に使い方の説明はしている。
しかしそれでも「なにかあったら誰が責任をとるのか」と考えてしまい、
子どもだけでやらせるのは躊躇すると思う。
そこでこの学校は
- 子どもだけでノコギリを使っても大丈夫なポテンシャルがある子どもがいる
- 子どもが少しくらいケガしてもクレームを言わない親がいる
- 親と学校の大人(先生)がきちんと話し合いができる
上記の3点から、子どもを信じて子どもだけで危ないことをさせられるのだと思った。
またきのくに子どもの村学園は私立の学校である。
入学金も月謝もかかり、
しかも山奥にあるのでわざわざ遠くから移住してくる家族もいる。
(自宅から通うなら高い交通費がかかってしまう)
このことから
- 比較的裕福な家庭
- 子どもの教育に熱心な家庭
- 移住までしてくるので学校と上手くやろうとする家庭
- 他の保護者と上手く付き合おうとする家庭
このような家庭が集まる学校なので、
ある程度子どもを縛らず自由にさせても公立の学校に比べるとトラブルは起きにくいのかと思った。
公立の学校の方がいろんな親子がいるから大変
きのくに子どもの村学園は自由な学校、
だけど子どもを自由にさせるためにはある程度ポテンシャルの高い子どもじゃないと入れないだろうなと感じた。
ちなみにこの学校をモデルにした小学校が2023年に北海道に開校したばかり。
↓まおい学びのさと小学校(北海道長沼町)
私は北海道に住んでいるので興味があってHPを見たことがある。
そこには↓こんなことが書かれていた。
Q.不登校の子が通う学校なのですか。
A.「体験学習」を基本とし「自己決定」や「身体的な学び」を重視する独自の教育理念や方法に共鳴する子どもと保護者によって選ばれる学校です。したがって不登校や問題のある子どものための学校ではありません。
これを見て少しモヤっとしてしまった(;^ω^)
不登校の子が通うところではないのはわかる、でも問題のある子ってなんだろう。
結局学校が入学してくる子どもと親を見て選ぶ。
まぁ私立だから当たり前なんだけど、誰でも入りたくて入れる学校ではない。
そう考えると公立の学校の方がいろんな子どもを当然受け入れている。
お金がなくても勉強ができなくても周りに合わせられなくても、
すべての子どもが平等に学ぶことができる。
(まぁ公立だから当たり前なんだけどさ)
- 手のかかる子ども
- 言うことを聞かない子ども
- 勉強についていけない子ども
- すぐ文句を言ってくる親
- 話し合いのできない親
いろんな親子がいる。
だからこそ学校はトラブルが起きないように細かいルールを作り、子どもを縛らなければならなくなる。
すべての子どもにとって理想の学校ではない
映画「夢みる小学校」についての感想、私がモヤモヤしたことを書いてみた。
私はこの学校が嫌いなわけではないし、むしろ楽しそうだなと憧れている。
今不登校の娘がこの学校に通いたいと言ったら、移住するのもありなのかもと思ったりする。
しかし今の娘にとってこの学校は理想の学校ではないような気がする。
そしてこの学校がすべての子ども、親にとって理想の学校でもないと思う。
もしこの映画を見て
「公立の学校はダメ、きのくに子どもの村学園を真似しよう」と憧れ、安易に真似する人がいたら考えものだと思う。